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株式会社キティー・ブログ

食品事業部の営業担当者、バイオ事業部の研究員が更新するブログです。
おいしいものや、乳酸菌の情報を発信していきます!

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2021-02

筋肉注射は痛いのか

出来事

こんにちは。

KT-11研究員です。

さて、世界中が待ちわびている新型コロナウイルスに対するワクチン接種の話題。

連日の報道では、全国の医療機関にワクチン保管用フリーザーが搬入されているようです。

今回、ファイザー社が開発中の新型コロナウイルスワクチン(mRNAワクチン)について、厚生労働省は18日までに、「保管温度はマイナス75プラスマイナス15度を予定している」と回答したことによります。

様々なワクチンが世の中にはありますが、今回のワクチンはRNAを含むものになっています。

バイオ系の方ならわかると思いますが、RNAとは酵素によって非常に分解されやすく保存が難しいことで知られています。世の中にいきわたらせるためには-80℃前後のディープフリーザーを完備しなければならず、発展途上国でのワクチン接種は現在のワクチンよりも安定性が高く冷蔵でも保管可能なものでなくてはならないのかもしれません。

さらに、ファイザー社から日本へのワクチン供給は、当初政府との基本合意では6月末までに6000万人分を確保できるはずだったが、年内に7200万人分という形での正式契約になったようです。つまり、6月末までに約束されていた分が揃わない可能性があります。

東京オリンピックも含めて、夏以降に予定されていた延期イベントの開催など、まだまだ不透明な状況が続くのかも知れませんね。

今回のワクチンの接種方法についても筋肉注射か皮下注射か、議論がなされています。

そもそもワクチン接種の多くは筋肉注射です。

ところが、日本では欧米諸国と大きく違う点として投与方法の違いがあります。とりわけ、日本では皮下注射が広く利用されています。

現在、厚生労働省より提示されている予防接種ガイドラインでは、経口摂取されるポリオワクチンや、経皮投与されるBCG以外のほぼすべてのワクチン接種法が上腕三頭筋部位での皮下注射としています。

肺炎球菌ワクチンの接種について|札幌市琴似のことに・メディカル ...

ワクチン投与にとって重要なこととして、大きく次の2つがあげられる。

①抗体産生が良好であること。

②副反応が少ないこと。

多くの論文では、皮下注射よりも筋肉注射によるワクチン接種のほうが抗体産生が優れていることが報告されています。

また、皮下注によるワクチン投与群の方が副反応の点で優位に多かったと報告されています。

それでは、なぜ日本で筋肉注射が浸透していないのか。

日本国内で、ワクチンの筋注が避けられてきた理由として、薬剤筋注投与による大腿四頭筋短縮症が社会問題となった時代背景があります。

しかし、原因薬剤として当時問題となったものの多くはワクチンではなく、抗菌薬やメチロン(スルピリン)などの鎮痛剤の筋注投与でした。この大題四頭筋短縮症の問題から、筋注それ自体が問題であるという考えが定着していったために、ワクチンにおいても日本では筋注投与に慎重な判断をとっていると考えられています。

ちなみに、筋肉注射と皮下注射、どちらが痛いのでしょうか。

ある医師の見解では、皮下注射は斜めに針を差し込むため、真っすぐ垂直に針を差し込む筋肉注射と比較して表面積が大きくなり、痛いそうです。

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