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2021-03
これも発酵食品だった
こんにちは。
KT-11研究員です。
3月となり、少し暖かい日が続くようになりましたね。
本来ならば、3月は卒業式や送別会シーズンですが、首都圏は緊急事態宣言の再延長となり、自粛ムードは継続です。
思えば、昨年の今頃は国内でも新型コロナウイルス陽性者が相次いで報告されていましたが、イベントや集会でもマスクをしない方も多く散見されました。大分、他人事だった方も周りにいました。
現在では、飲食シーン以外でマスクをしていない方は殆どいないでしょう。1年も経つと、意識はだいぶ変わりましたね。
さて、近年は発酵食品の魅力について再確認される傾向にあります。
身近な発酵食品と言えば、チーズ、ヨーグルト、キムチ、納豆、みそ、しょうゆなど、
その数は非常に多いです。
しかし、意外と発酵食品として認識されていないものもあります。
その代表は「くずもち」ではないでしょうか。
じつは、くずもちは2種類あり、「くず餅」という名前の和菓子でも、関東と関西とではまったく別物。
おもに関西地方で作られている「葛餅」は、葛粉に砂糖と水を加え、加熱してできた透明な餅にきな粉と黒蜜をかけた物です。
ところが、関東で作られているくず餅は、小麦粉のでんぷん質を発酵させてできた白っぽい餅にきな粉と黒蜜をかけていただく物をいいます。
つまり、関東のくず餅は発酵食品です。
関東のくず餅と言えば船橋屋が有名ですね。
船橋屋は1805年創業した千葉の老舗の菓子屋です。
当時、千葉では小麦の生産が盛んだったため、小麦農家では、小麦粉を水で練って蒸した物をおやつとして食べていたようです。小麦の生産地が、以前は「下総国葛飾郡(しもうさこく・かつしかぐん)」という地名だったため、葛飾郡の『葛(くず)』を取って、『葛餅』と呼ばれるようになったのではないかといわれています。
くず餅は、小麦粉を水で溶いて、長時間乳酸菌発酵した原料を使用します。発酵した小麦粉でんぷんを加熱して固めたものがくず餅となります。当然、酸味や発酵臭が発生するために沈殿したでんぷんを水で洗浄してから用います。
最近では、くず餅の発酵工程から得られた乳酸菌を使った新たな機能性研究をスタートするなど、船橋屋も新しい事業体となって頑張っている企業です。乳酸菌については、くず餅乳酸菌研究所という一般社団法人を立ち上げて、乳酸菌の機能性を調査したり、ブランディングに努めています。
個人的には、小麦粉でんぷんが乳酸菌で発酵するとどのような変化や成分付与が成されるのか非常に興味があります。
今後も、関東のくず餅から目が離せませんね。
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鶏肉・豚肉・牛肉やお魚・貝類など
健康食品・サプリメントや加工食品に配合可能な