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2021-09
新型コロナウイルスに対するワクチンのあれこれ
こんにちは。
KT-11研究員です。
巷では、ワクチンの副反応が話題になっております。
加齢とともにその副反応は薄れるということからも、発熱=若さ証明として話題提供をされるビジネスマンが増えたように感じます。
副反応という言葉に違和感を覚える方も多いようです。
副作用とは、医薬品の主作用と異なる作用であり、広い意味では有害の有無を問わない作用、狭い意味では有害な作用を示します。一方、副反応とは、ワクチン接種による副作用と接種行為が誘因となった有害事象のことを示します。つまり、ワクチン接種における副作用は、副反応を呼ぶことが一般的のようです。
また、ファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社など、様々な会社からワクチンが提供されていますが、どう違うのか。
実は、ワクチン自体が全く異なるものなのです。
①ウイルスベクターワクチン
ヒトに対して病原性のない、または弱毒性のウイルスベクター(運び手)に抗原たんぱく質の遺伝子を組み込んだ、組み換えウイルスを投与するワクチン。ウイルス自体が細胞に侵入し、細胞質で抗原たんぱく質をつくり出すことで、抗体によりウイルスを排除する「液性免疫」と、免疫細胞の1つであるキラーT細胞などにより排除する「細胞性免疫」を引き起こすと考えられています。これまでにエボラウイルスなどの極めて毒性の強いウイルスに対してのみ実績があります。
②mRNAワクチン
抗原たんぱく質の塩基配列を作る情報を持ったmRNAのワクチン。生体内で分解されないようにするため、また血液に含まれるマクロファージや好中球などによりウイルスを排除する「自然免疫」が過剰に誘導されるのを抑えるため、脂質ナノ粒子(LNP)などに封入して投与されます。これまでに臨床実績はありませんでした。
③組み換えタンパクワクチン
ウイルスの構成成分である抗原たんぱく質を昆虫細胞や植物、哺乳動物細胞などで作り、単離・精製したワクチン。投与後、抗原たんぱく質が細胞外から取り込まれ、ペプチド(たんぱく質の断片)に分解されて、主に液性免疫を誘導すると考えられているます。インフルエンザウイルスなど、実績は多いです。
④不活化ワクチン
ウイルス自体を培養し、ホルマリンや加熱処理、紫外線照射などを用いてウイルスの感染性や病原性を消失させたワクチン。投与後、ウイルスの成分が自然免疫を誘導するとともに、抗原たんぱく質が細胞外から取り込まれ、ペプチドに分解されて、主に液性免疫を誘導すると考えられています。日本では最も使用されているワクチンです。
現在、新型コロナウイルスに対して接種されているワクチンはmRNAワクチンですので、世界的に見ても使用実績は稀なのです。もちろん、国内での使用実績は無かったわけなので、それだけ緊急性を要した状況であることは容易に想像がつきます。
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鶏肉・豚肉・牛肉やお魚・貝類など
健康食品・サプリメントや加工食品に配合可能な